バランサーキュラーの生地のうち、ウール素材の染色加工や特殊加工を担っています。
バランサーキュラーは、縦横に伸びるという通常のニットの性質に加えて、経糸がはいっているため組織が安定し、切りっぱなしが可能という特性があります。その特性は仕上がりには大きなメリットであるものの、加工は難しく、幾度となく失敗を繰り返しました。
十数年の付き合いの中で改良を重ね、「風合いの豊かさ」「見た目のエレガントさ」を実現できるようになりました。
バランサーキュラーの生地のうち、ポリエステル素材の染色加工や特殊加工を担っています。
丸和ニットから送られてきた生地を、解反(平たい状態にする)・清廉(汚れを落とす)した上で、加工過程に進みます。ポリエステルとはいっても、本バランサーキュラーはポリエステル・ナイロン・キュプラの複合素材であるため、染色は一筋縄ではいきません。素材の染色特性を熟知した上で、染め上がった生地を人の目でチェックしながら、丁寧に染色していきます。工程の最後で多少の水を弾くようナノ撥水加工(※1)や防汚機能を施します。
(※1 編み物という特性上、完全撥水とまではいきません)
世界で唯一、丸和ニットだけが扱う貴重な編み機・バランサーキュラーで、生地を編み上げます。ここで生まれるのは、染加工をする前の生機(きばた)という生地。バランサーキュラーは、縦横の糸がループに組み込まれるこれまでにない特殊な構造で、1920本もの縦糸は、1本1本職人の手によって通されます。
織物と編み物が融合したような、この独自の構造により、ほつれにくく、美しいシルエットと軽やかさを備えた、最高の着心地の生地が生まれます。
染色等の加工を終えた生地を縫製し、最終的な製品に仕立てます。
全国のアパレルから縫製加工を請け負うなかでも、バランサーキュラーの生地は非常に特殊。伸縮性のあるカットソー素材を縫いなれている我々でも、今までにない縫製技術の開発が必要でした。試行錯誤のすえ、バランサーキューラーの「ほつれにくさ」を逆手に取り、断ち切り縫合により製品を仕立てています。これにより、縫い代がないことで軽くなり、カーディガンのような着心地のジャケット製品などを可能にしました。
縫製の細部に到るまで、Bebrainのデザイナーの「徹底的に軽くする」こだわりが随所に詰め込まれています。